エントリー

アコギ1本弾き語りシリーズ! 「八十八夜」をアップ!

アコギ1本弾き語りシリーズ! 「八十八夜」をアップ!

このシリーズ、NSPの「八十八夜」(1978)をアップします。

 

「雨は似合わない」に続いてのNSPさんの曲です。今年の八十八夜は5月1日でした。
「この日は、立春を起算日(第1日目)として88日目(立春の87日後の日)にあたり、この日に摘んだ茶は上等なものとされ、この日にお茶を飲むと長生きするともいわれている。」ウィキペディア(Wikipedia)より

天野さんがなぜこの日のタイトルをつけたかは不明ですが、「もうすぐ八十八夜 もうすぐあたたかくなる もうすぐ八十八夜 もうすぐ幸せになる」と歌っているように、この日を大きな分岐点にするために、このタイトルにしたのだろうと思われます。

個人的には、NSPは大好きなグループです。でも、当時も今も何となく「NSPが好き」とおおっぴらに言えない雰囲気があります。隠れ「NSPファン」が多いような気がします。先日、フェイスブックのグループに「NSPが好きだった」というものを見つけました。当時の「隠れNSPファン」の方々も参加しておられるのかなあと思いました。

【せつなmelody】4
3人のコーラス(スキャットと言えるか?)から始まり、終始短調のメロディが悲しさを誘います。まさしく叙情あふれる和の旋律がスーと入ってくるのは、NSPの曲の特徴ですね。

【せつなword】5
NSPの歌詞は非常に叙情的であり、私的な表現も多く、時にドキッとさせられることが多いです。この曲も嫁ぐ直前の女性が元彼に別れを告げる曲であり、それだけでドキリとさせられます。

しかも、その彼から電話がかかってきて本心を吐露します。本当はその彼と一緒に暮らしたかったと。
「本当はあの人に手を引かれ 一緒の人生を歩きたかった」

…穏やかではないカミングアウトですが、これは彼女自身の独白であり、誰にも打ち明けていないようです。そして、彼女はあくまで彼と別れる選択を変えないようです。

まるで、昔親同士が決めた好きでもない許嫁(いいなずけ)に嫁ぐように…。
なんとも言えない二人の物語の終わりは、切ないと言うしかありません。
「きのうまでのあの人を忘れられないのは 私の弱さでしょう」

ここでふと、本当に嫁ぐ女性の心理とはこんなものだろうかという疑問も湧かないではありません。

ひょっとして、この曲はふられた男が相手の女性がこんな風に自分を思ってくれていたらいいのにと言う、願望を歌にしたのではないか、と。

自分自身のことを言えば、こんな風に自分のことを思いながら去って言ってほしいという強い願望が湧いてきます。これを「妄想」とも言いますが…。

【せつなplay】3
ギターのプレイとしては、基本的には前奏も間奏も後奏も同じメロディなので、一回マスターすれば大丈夫です。
コーラスのメロディをダブルスットプという2本の弦を同時に6度の和音を弾く奏法で表現しています。
ただし、曲が6/8拍子なので、伴奏ではテンポが狂わないように弾くのが少し面倒です。

【総評】
NSPの代表曲「八十八夜」は嫁ぐ前の女性が未だに好きな男性に別れを告げるという、悲しいシチュエーションでの「せつな歌」と言えます。

嫁ぐ前の別れの告白は良くあるパターンとも言えますが、日本の季節感と絡めて、日本らしいメロディにのせた表現は秀逸と言えます。

【最後に】
NSPの曲もまだまだ掘り出し物があります。ときどき歌ってはその良さを感じていきたいと思っております。
「あせ」「ひとりだちのすすめ」「赤い糸の伝説」「弥生つめたい風」…中でも「八月の空に翔べ」が好きです!

4/23に動画をアップして5/1の八十八夜に間に合わせることができました。そして、現在5月も10日が過ぎました。改めて、時の流れの早さには驚愕するのみです。

時の流れに抗うことはできません。また、時の流れに乗りきることもできませんが、何とか自分自身の人生の流れを保ちながら生きていきたいと思っております。

それでは、次回もお楽しみに!

よろしかったら ふむふむ… ボタンを!

ページ移動