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ふるさとの山

ふるさとの山
 
秋の一日。ふるさとの山が美しく映える小春日和!
「ふるさとの山に向かひて言うことなし ふるさとの山は  ありがたきかな」
(石川啄木「一握の砂・悲しき玩具」より)
 
この歌が自然と頭に浮かんできます。啄木のふるさとの山とは「岩手山」であり、私たち津軽の人間にとっては、「岩木山」です。一字違いでよく似ているようですが、当然全く別の山です。
「岩手山」は別名「巌鷲山」(がんじゅさん)「南部片富士」とも呼ばれ、標高2,038mの成層火山で岩手県の最高峰です。
一方「岩木山」は「津軽富士」とも呼ばれ、山頂は三つの峰にわかれており、弘前側からみた右が
巌鬼山」(岩鬼山)、左が「鳥海山」とされ、三峰の中心にある「岩木山」が標高1,625mの成層火山で青森県の最高峰です。
 
私たち津軽人は、毎朝起きて、朝陽と反対側にあるこの山を見て、夕方になると夕陽が沈むこの山を見て暮らしてきました。自分たちの生活=人生と切っても切れない縁のある山です。
私は、60年間の人生のうち、ふるさとを離れ、岩木山の見えないところで約18年暮らしました。その時々に、ふるさとに戻り「岩木山」と再会し、何度涙したことでしょう。いつでも優しく迎えてくれました。そして、ふるさとを離れる寂しい心を励ましてくれました。今こうして、毎日見上げることができる幸せを改めて感じております。
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「岩木山みてなあ(=見たいなあ)」と遠く想いを抱いている人もたくさんいることでしょうね。
11月2日にスマホで撮影した「岩木山」です。リンゴの実もたわわに実っております。
「ふるさとの 訛りなつかし停車場の 人ごみの中に そを聴きにゆく」
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