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アコギ1本弾き語りシリーズ! 「つゆのあとさき」をアップ!

アコギ1本弾き語りシリーズ! 「つゆのあとさき」をアップ!
 
このシリーズ、「さだまさし」の「つゆのあとさき」(1977)をアップします。

この曲はさだまさしさんの「風見鶏」というソロ2枚目のオリジナル・アルバムに納められており、大変にヒットしたアルバムです。
 
【せつなsong度】5
タイトルの「つゆのあとさき」は、永井荷風の小説『つゆのあとさき』から採られたそうですが、歌詩と小説とには関連はないとのことです。また、別れを比喩的に卒業と表現していることから、季節が梅雨と卒業では合わないとの疑問が湧きますが、その辺もはっきりとさせることはできません。
 
いずれにしても、ある女性が成長を遂げながら自分の元を去って行く姿に卒業と重ねながら、最後のお別れを告げる、切ない歌であることには間違いありません。
 
【せつなmelody】5
さだワールドの魅力に、長調でありながら、坦々と進んでいくメロディが寂しさや悲しさを巧みに表現し、最後には切なく歌い上げる曲の展開にただただ感動するばかりです。
 
【せつなword】4
さだワールドの魅力はメロディと共に、歌詞の美しさにあろうかと思います。日本語の音の響きや空気感を生かしつつ、若者の傷心とこだわりのない別れ(もちろん、未練が無いわけではありませんが、それは出しませんね)
を見事に表現しきっていると思います。
 
「一人歩きを始める 今日は君の卒業式」
「さよならと僕が書いた 卒業証書を抱いて」
別れを卒業に例えて、男性から証書を渡す比喩に別れにこだわりを持たない決意が表れているのでしょうか。
 
「倖せでしたと一言 ありがとうと一言」
「君の細い指先に 不似合いなマニキュア」
ここでも、「ありがとう」の一言にきっぱりと別れの意志が込められているように思います。そして、女性が成長し化粧を覚えて、それは誰のための化粧なのかと思う辛さは隠しつつ、「いらぬおせっかい」と切ない言葉で結んでいます。
 
「めぐり逢う時は 花びらの中 ほかの誰よりも きれいだったよ」
「別れ行く時も花びらの中 君は最後までやさしかった」
この花びらは誰もが「桜」を連想し、また、そうであってほしいと思うのではないでしょうか。桜の花びらの中で出逢い、そして、桜の花びらの中で別れていく、いつまでも心から離れることのないシーンですね。
 
【せつなplay】4
前奏と間奏をギターで再現しました。ギターの難易度はそれほどでもありませんが、歌のレンジがかなり広く、サビはかなり高音で苦しかったです。まさに、歌いきると言う曲であり、さださんが渾身の力を注いで作った曲という感じが伝わります。
 
【総評】
「主人公」「つゆのあとさき」とさださんの曲が続きました。たまたま続いたのですが、こうして歌ってみると、どちらも学生時代と思われる頃の別れの歌であり、すーっと入ってきて、そして、言い知れぬ切なさを呼び起こしつつ忘れることのできない曲として心に刻まれる、すなわち、これこそ、「せつな歌」の代表作なのだろうと思います。
 
【最後に】
いよいよ6月もクライマックスです。大好きだけれども、演奏がかなり厳しいと思われたさだワールドをアップできて、できはともかく、満足しております。
ラスト1曲はどうなりますことやら。
 
それでは、次回もお楽しみに!
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